私自身のお話しですが、鍼灸師になる前は酷い五十肩になっていました。
息子とラジオ体操に行った時に全く右肩が上がらず驚きました。
右肩が動かさなくても痛く寝るのも辛い日が少しの間続き(急性期)
しばらくすると動かさなければ痛くないのですが、手を上に上げようとしても上がらず
激痛が走りました。
上に上げるだけでなく、お尻の方に手を回す事も出来ませんでした。
服の袖に腕を通すのが痛くて大変、キャッチボールをしたくてもボールを投げれない
駐車場で窓から手を出して機械の操作が出来ない、トイレで右手を使ってお尻をさわれない
尻ポケットの財布を出し入れできない
このように痛みとロックされたような感じで腕の可動域がすごく小さくなっていました。
その頃私はまだ鍼灸師ではなく、針がすごく怖かったので鍼灸院に行くという選択肢はありませんでした。
そこで私がした事は
近所の整形外科→レントゲン→骨に異常は無いです→湿布と飲み薬→良くならない
違う整形外科→レントゲン→骨に異常は無いです→湿布と飲み薬→注射→良くならない
ネットで検索→整体→ストレッチ→筋
膜リリース→良くならない
大きな病院→レントゲン→湿布と飲み薬→リハビリ週2回、2ヶ月→良くならない
他にもマッサージや整骨院で電気を当ててもらうなどしても良くなりませんでした。
痛みはかなり少なくなっていたのですが、可動域は上がらず困っていました。
最後は松本市でも有名な大きな病院へゆき、そこのリハビリを受けました。
理学療法士さんが、マッサージやストレッチ、自分で出来るストレッチ方法も教えてくださり、一週間に二回、病院のリハビリに通い自宅でもストレッチを毎日していました。 ただ無理に動かそうとしても痛みが強く、思うようにストレッチが出来ませんでした。
2ヶ月リハビリを受けても改善する事なく、担当の医師に「こんなに治らないのは、あなたが自宅でちゃんとストレッチをしていないからだ!」と怒られてしまいました。
目が悪く車の運転が出来ない私にとって週に2回片道1時間半以上かけて、病院に通うのはとても大変だったのですが、なんとか治したいと思い頑張って通っていたのに、治らないのはあなたのせいだと医師に言われ、愕然としました。
自宅のストレッチのせいにされるのでしたら、その病院に通う意味は無いと思い、通院をやめました。
ネットやテレビで調べると、肩関節の周囲が石灰化していて、固まってしまっており、手術で削らないと治らないのかな?と思い、県外の手術をしている病院へ行こうか悩んでいました。
五十肩になり3〜4年がたち、盲学校で鍼灸の勉強を始めた頃、その頃私はもう鍼灸の針が怖くなくなっていたので、(針は痛く無いとわかったので)五十肩をみてもらいに鍼灸へ行くことにしました。
私に針治療をしてくださったのは、70代後半の元盲学校教員の先生で、全盲の方でした。
腕が良いと評判で、初めての人は予約が1〜2ヶ月先になってしまう程混んでいました。
私も施術をしていただきました。この先生の針は、響きと言われる針独特の感覚が特徴でした。響きとはチクッとか、鋭い刺すような痛みではなく、重く、ず〜んと深く響いてくるような感じがする事をいいます。
これは、鍼灸の針で特徴的な感覚です。鍼灸師によって響かせる針を打つ人
全く響かない針を打つ人がいます。(どちらも効きます。目的が違うのです。)
この先生の針は響く事で有名でした。
私は30分の針治療を4回受けました。
4回目に受けた時、針をした後に先生がモビライゼーションという関節を動かす手技をしてくださいました。
肩関節がビリビリと低い音がして、何かが剥がれるような音がしました。
痛みはまったくありませんでした。
これで上がらなかった肩が4年ぶりに上に上がるようになりました。
もうびっくりです!!!
針で五十肩が治るなんて!
もっと早く鍼灸の針を受けておけば良かった!
そう心から思いました。
この時の思いが鍼灸師になった私にとって
とても大きなモチベーションとなっています。

「四十肩や五十肩で困っている方を一人でも多く楽にして差し上げたい」
本当にこころからそう思って施術をしています。
私を治して下さった先生は今は引退されました。
鍼灸師になった私は四十肩、五十肩の治療は得意な治療のひとつです。
鍼灸、針嫌いの私が保証します。針はそんなに痛くありません。
怖いと思って鍼灸を試さないのは、とてももったいない事です。
ぜひ一度、私の針をお試しになってください。
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